おまとめローンはどう？

複数の消費者金融業者と長年取引をしているのですが、返済日がバラバラで、各社への返済の合計金額も大きいので、おまとめローンを利用しようかと思っています。それとも弁護士に借金の整理をお願いした方がよいのでしょうか。

「おまとめローン」は、借金を返済する資金を金融機関が融資し、借金を「一本化」するというものですが、一本化された借金について安くない金利がかかるため、借金問題の根本的な解決にはなりません。また、弁護士を通じた債務整理であれば、利息制限法に基づく引き直し計算で、借金を減額させることができますが、「おまとめローン」での一本化ではこれができません。
借金問題を本気で解決したいのであれば、「おまとめローン」ではなく、弁護士への依頼をおすすめします。

最近では、さまざまな銀行が「おまとめローン」と呼ばれる金融商品を出しており、テレビＣＭでもよく見かけます。
これを利用することで借金が一本化され、これまでよりも金利が下がってお得、しかもあちこちに返済する必要がなくなって便利と、借金問題が大幅に改善されるように思われがちですが、「おまとめローン」には次のような問題があります。

減額されるべき借金が減額されない！

今は適正な金利でやっている、優良なイメージのある大手クレジットカード会社でも、かつては利息制限法を大幅に上回る利率を設定していました。
そのため、10年以上、クレジットカードを分割払いで利用している場合は、利息制限法に基づく引き直し計算をすると、大幅に借金の額が減るのが通常ですし、場合によっては過払い金が発生します。
しかし、「おまとめローン」を利用するにあたっては、このような引き直し計算など行いません。つまり、本来は法律上返す必要のない借金まで、「借り直し」をしなければならなくなるのです。

「おまとめローン」には金利がかかる！

「おまとめローン」は、銀行その他金融機関が提供する金融商品ですから、当然、金利がかかります。
しかし、元本額が大きい場合は、月々の返済のうち大部分を「利息分」が占めることになり、借金はそう簡単には減りません。
借金の返済で生活が苦しいところに、臨時出費が生じると、多くの方がとる行動は、いったん完済した業者からの新規借り入れです。そこから先は元の木阿弥です。結局は自己破産を余儀なくされるケースも多くあります。
「おまとめローン」は、借金問題を解決しないのです。

借金問題は弁護士へ

弁護士が借金問題の解決に乗り出した場合は、「おまとめローン」を使う場合とは異なり、まずは、利息制限法に基づく引き直し計算から始めます。これにより、過去の違法な金利について精算ができ、多くの場合で借金額が大幅に減ります。
そのうえで、返済可能な場合は、各業者と交渉し、無理のない返済額での分割払いを提示し、将来金利を放棄させ、合意を取り付けます。将来金利を放棄させることで、最終的に支払う借金額を大幅に抑えることができます。

過去に「おまとめローン」を利用された方へ

「おまとめローン」を利用する場合、以前の借り入れ先には、利息制限法による引き直し計算をしていない金額を返済することになりますので、その業者に対しては、過払い金が発生している可能性が高いことになります。
「おまとめローン」を利用したが、その返済が苦しいという方も、以前利用していた業者に対する過払い金返還請求により、借金問題が劇的に改善する可能性もあります。まずはご相談ください。

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