「承諾料」の相場は？

父から借地上の家を相続しましたが、だいぶ老朽化しているので、不動産業者とも相談のうえ、更地にして新たな家を建て、借地権付きで他に売却することにしました。そのことを地主さんに相談したところ、「承諾料」と引き換えに建替えと借地権譲渡を承諾するといわれました。承諾料とはどのようなもので、どのくらいが相場ですか。また、承諾料を払わなければ絶対に増改築はできないのでしょうか。

法律や一般的な借地契約では、借地権譲渡や増改築は地主の承諾が必要とされているところ、承諾の代価として支払うのが「承諾料」であり、比較的、一般的な慣習といえます。地主が承諾しない場合、裁判所に対し、「承諾に代わる許可」を求めることができます。

承諾料の授受がなされる背景

賃貸借契約では、法律上、無断での賃借権譲渡や転貸が禁止されているほか、契約で、無断で建物の増改築が禁止されているのが一般的です。
賃貸人とすれば、建物が増改築されるとそれだけ契約終了が遠のき自身で土地を活用できなくなりますし、信頼関係のない第三者に借地権が譲渡されると借地管理に支障を来すおそれがあるためです。
もっとも、増改築や賃借権譲渡がなされるとしても場合でも、それに見合う見返りがあれば、賃貸人にとってもメリットのある話といえます。このような背景事情から、承諾料の授受がなされるのです。

承諾料の「相場」

「相場」は地域等によって変わりますが、概ね次のとおりといわれています。最終的には、当事者間の話し合いによって決められます。

賃貸人が承諾しない場合

賃貸人が承諾してくれない場合は、賃借人は、裁判所に対し、「借地権設定者の承諾に代わる許可」（代諾許可）を求めることができます。
裁判所は、賃借人からの申立てを受け、双方から事情をきき、相当と認めるときは、その許可を与えることになります。このとき、裁判所は、賃貸人側にも配慮し、承諾料に相当する金銭の支払いと引き換えに、賃借権譲渡や建替え・増改築等を許可します。

横須賀・三浦法律事務所のサービス

横須賀・三浦法律事務所では、賃借人の方の代理人として交渉を行うほか、必要に応じて借地非訟手続を申し立て、借地権譲渡、建替え・増改築の目的を達成します。
賃貸人との交渉が難航している場合などは、ぜひ一度、横須賀・三浦法律事務所までご相談ください。

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