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死亡事故の損害賠償

死亡事故の場合、どのような損害に対する賠償請求が認められるのですか。

大きく分けて、積極損害、消極損害、慰謝料の3種類です。
積極損害とは、交通事故によって支出を余儀なくされた費用、消極損害とは、本来得ることができるはずだったのに、交通事故によって得られなくなった利益(死亡逸失利益)、慰謝料とは、精神的苦痛に対する賠償金のことです。いずれも、過去の事例の集積によって一定の基準が存在します。

死亡事故における賠償請求

死亡事故の損害賠償死亡事故の場合、積極損害、消極損害、精神的苦痛に対する損害賠償請求(及び慰謝料請求)を行います。

積極損害とは、被害者が事故のために支出を余儀なくされた費用のことで、具体的には、治療費、付添看護費、葬儀費、弁護士費用、損害賠償請求関係費などが挙げられます。

消極損害とは、その事故がなければ得られたであろう利益を失ったことによる損害のことで、死亡事故の場合、死亡逸失利益がこれにあたります。
算定方式としては、就職者または就労可能者の場合、《現実の年収額又は学歴計あるいは学歴別の男女別平均賃金×(1-生活費控除率)×67歳までのライプニッツ係数》によって求められます。
また、18歳未満の未就労者の場合、《学歴計の男女別あるいは全労働者平均賃金×(1-生活費控除率)×(67歳までのライプニッツ係数-18歳までのライプニッツ係数)》によって求められます。
死亡によって本来得られるはずの利益が得られなくなった反面、本来支出するはずだった費用(生活費)の支出を免れることになるため、適正な損害額の算出という見地から、生活費に相当する割合について、控除されることになります(生活費控除)。
現在の裁判実務では、概ね次のような基準で控除されます。

①一家の支柱 被扶養者1人の場合 40%
被扶養者2人以上の場合 30%
②女性(主婦・独身・幼児を含む) 30%
③男性(独身・幼児を含む) 50%

死亡慰謝料の目安については、出典により異なりますが、次のように紹介されています。

財団法人日弁連交通事故相談センター東京支部編集・発行
損害賠償額算定基準(いわゆる「赤い本」)
一家の支柱 2800万円
母親、配偶者 2400万円
その他 2000万円~2200万円
財団法人日弁連交通事故相談センター専門委員会
交通事故損害額算定基準(いわゆる「青本」)
一家の支柱の場合 2700万円~3100万円
一家の支柱に準ずる場合 2400万円~2700万円
その他の場合 2000万円~2400万円

以上については、あくまでも目安で、具体的事件に対する慰謝料額は、諸般の事情を総合的に考慮した上で裁判所が判断します。
例えば、事故態様が悪質な場合(飲酒運転、赤信号無視等)、事故後の行動が極めて悪質な場合(ひき逃げ、証拠隠滅、被害者に対する不当な責任転嫁等)には、基準額を上回る慰謝料が認定されることもあります。

横須賀・三浦法律事務所のサービス

上記で詳細に述べたように、交通事故における賠償額の算定は非常に難解であり、専門家によるサポートが不可欠です。
横須賀・三浦法律事務所では、ご提示いただいた資料を基に適正な賠償額を算出し、加害者ないしその保険会社との今後の交渉や、法的手続きについて代行いたします。

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