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横須賀・三浦法律事務所
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初めての民事裁判
突然、裁判所から、訴状と、「第1回口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」なる書面が届き、呆然とされている方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、民事裁判を経験されたことがない方を対象に、民事裁判とはどのようなもので、どのように進んでいくのかを解説していきたいと思います。
民事裁判はどんな雰囲気?
法律的なことになじみのない方にとっては、刑事と民事との区別もよくわからない、という方も少なくないでしょう。
刑事裁判は、国家対個人(被告人)であり、被告人に刑事罰を科すべきか否かがテーマとなっています。
これに対し、民事裁判は、個人(原告)対個人(被告)であり、当事者間の権利義務(お金や物、土地建物の問題)というプライベートな項目を扱う手続です。
刑事の場合、自身の罪を自覚させるという目的から、非常に厳かに執り行われますが、民事は、もともと当事者同士のプライベートな問題を取り扱っているのですから、刑事裁判よりはかなり穏やかな雰囲気で手続が進みます。
突然、訴状が届き、自分が「被告」といわれていることに怒りを覚える方も多いのですが、刑事事件の「被告人」と、民事事件の「被告」とではだいぶニュアンスが違います。
弁護士を立てれば裁判所に出向く必要がない!
訴状には「呼出状」が同封されていますが、弁護士を代理人に選任すればご本人は裁判所に出向く必要はありません。
代理人を立てるということは、もともとそういう意味であり、弁護士や、裁判のことを少しでもご存じの方にとっては、口に出すのも憚られるほど、当たり前のことです。
しかし、「裁判をするのは初めて」という方は、このことを知らない方も非常に多く、「裁判には私も行かなければなりませんか。」「当日はどこで待ち合わせをするのですか。」と質問されます。
実際には、民事裁判では、それぞれ代理人のみが出廷し淡々と手続を進めていきますので、ご本人は、弁護士の事後報告を待つだけでよいということになります。
なお、裁判所での話し合い(和解協議)がまとまらず、当事者本人尋問を実施する必要が生じた場合は、裁判所に出向く必要があります。
民事裁判は一人でもできる?
逆に、民事裁判では弁護士をつけることは義務ではなく、当事者本人だけでもできます。本人訴訟についてのマニュアル本も市販されているようです。
ご相談者の中には、「裁判は自分でやるので、裁判の流れや書面の書き方だけを教えてほしい」とおっしゃる方も少なからずおり、実際に、答弁書の作成から訴訟の終結まで、法律相談のみでサポートして差し上げたこともありました。
もっとも、書面に記載すべき事項は法律を踏まえたものである必要がありますし、どの時期にどの証拠を提出すべきか、提出してはいけない証拠とはどのようなものかは、見た目以上にデリケートな問題であり、マニュアル本やその時々の法律相談では限界があるといわざるを得ません。
費用対効果の問題はもちろんありますが、弁護士を依頼した方がかえって経済的、合理的な場合が多いと思われます。
民事裁判はどのように進む?
原告が訴状を裁判所に提出する。
提出するのは、基本的には、正本(裁判所用)と副本(被告用)の2通
訴状副本が、裁判所から被告に送達される。
訴状副本には、一緒に提出された証拠と、「第1回口頭弁論期日呼出状及び答弁書催告状」が同封されている。
第1回口頭弁論期日までに、被告が答弁書を作成して、裁判所と原告に送付する。
↓第1回口頭弁論期日。裁判官は、原告に「訴状のとおり陳述ということでよいですね」と確認し、被告に「答弁書のとおり陳述ということでよいですね」と確認する。その場で読み上げたり議論しないので、裁判は5分で終わる。(次回期日の日程調整にいちばん時間がかかる。)
↓そのようなことを、1か月半に1回くらいのペースで行う。その間、原告と被告が主張・反論のやり取りをし、どこに争点があるのかを明らかにしていく。
↓何度か法廷で期日を重ねて、争点が煮詰まってきた段階で、裁判所が「弁論準備」という手続に付す。弁論準備では、裁判官室の近くにある打合せ室(弁論準備室)で、膝を交えて、争点の所在や和解の可能性について、意見交換をする。
↓何度か、「弁論準備手続期日」を行い、裁判官は、判決ではなく「和解」での解決を促す。和解が成立すれば、そこで事件が終了する。
↓和解が成立しなかった場合、裁判所は、弁論準備手続を打ち切り、再び法廷に戻る。
↓最後に、証人尋問や当事者本人尋問を行う。
↓裁判所が判決を出す。
横須賀・三浦法律事務所のサービス
民事訴訟で代理人となるのは、弁護士の本来業務であり、弁護士であればできて当然のことです。
しかし、法律知識と実務経験を駆使し、完璧な訴訟追行ができたとしても、顧客サービスの点を軽視するようでは、弁護士として十分な仕事をしたとはいえないと考えます。
横須賀・三浦法律事務所では、弁護士がサービス業であることを徹底的に意識し、お客さまに対する報告・連絡を怠らず、常に分かりやすい言葉で説明するよう、努力しております。